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linux:ubuntu:ubuntu_18_04_impressions

📝Ubuntu18.04LTS 感想

Ubuntu 18.04LTS のインストールから一通り使用した感想です。


インストール

インストーラーは日本語表示に対応し内容もわかりやすく書いてあるので難しい点はありませんが、初回起動時に表示される LivePatchのセットアップは不親切です。

LivePatchのセットアップ画面の説明文を読むと「アップデートに絶対必要なソフト」と誤解しやすい内容なので、セットアップを進めるとUbuntuのオンラインユーザー登録が表示され個人情報を要求され、ユーザー登録しないとアップデートできないのか?とビックリして悩みました。色々調べてLivePatchは「Ubuntuを再起動せずアップデートできるソフト」であり再起動してアップデートするなら不要だとわかったのでスキップしましたが。なんとなくユーザー登録をさせようと言う意図を感じるので企業資本のLinuxは信用しすぎるのは良くないなと感じました。

HDDは約5.5GB(通常インストール+サードパーティ製ソフト+アップデート+スワップ)消費、インストール直後から日本語表示・日本語入力が可能です。

起動速度

CPU2コア+RAM2GB環境でBIOS(UEFI)終了後からログイン画面まで約1分20秒+パスワード入力からデストップが表示されるまで23秒の合計1分43秒かかります。同じ環境でWindows10を起動すると1分35秒(65+30秒)なので若干Ubuntuの方が時間がかかります。

デスクトップ

画面は上部に「時計とタスクトレイのバー」「左側にタスクバー兼ランチャーのDock」がありアプリメニューは左下の9点ボタン、電源操作は右上から行います。Windowsと比べると表示領域が狭いのでネットブックには優しくありません。(Dockは設定から自動的に隠したりサイズを小さくする事はできます)。


Ubuntu18.04LTSデスクトップ

アプリメニュー

Windows風のフロートメニューでは無くフルスクリーン表示のスマートフォン風です。解像度が1280×800だとアプリ名の後半が欠落します。旧16.04LTSではアプリとDashプラグインで100個近いアイコンがありアプリを探すのに一苦労でしたがアプリの整理とDashプラグインが無くなり約50個程度と使いやすくなっています。


Ubuntu18.04LTSメニュー画面

解像度1280×800だとアプリ名の後半が欠落

アプリ

「標準インストール」を選択すると次のようなアプリがインストールされます。インターネット・メール・オフィースなどの軽作業であればインストール直後から利用できます。

日本語入力MozcブラウザFirefox
メールThunderbirdオフィスLibre Office
リモートクライアントRemminaミュージックRythmbox
写真管理shotwellスケジュール管理ToDo
BitTorrentTransmission動画再生Totem
テキストエディタgeditWebカメラCheese
ゲームAisleRiotソリティアゲームGNOME独数
ゲームGNOMEマインスイーパーゲームGNOME上海

初期インストールされてないアプリは「Ubuntuソフトウェア」から追加インストールが可能です。


Ubuntuソフトウェア

アプリウィンドウ

対応アプリと非対応アプリで若干表示が違います。非対応アプリではWindowと同じようにタイトルバーがありアプリによってツールバーがありますが、対応アプリでは専用ツールバーのみでツールメニューはデスクトップ上部のタイトル名から操作を行います。16.04LTSと比較すると終了ボタンが左上から右上に変更になり非対応アプリ最大化時にツールバーがデスクトップ上部に移動しなくなり使いやすくなりました。


通常アプリのウィンドウ

対応アプリのウィンドウとメニュー表示

設定画面

iPad風の2カラム構成で左側に設定項目を選ぶと右側に設定項目が表示されます。旧16.04LTSと比較すると外観がアイコン表示からテキスト表示になり合わせて設定内容が配置転換されたり追加・削除されています。私の感触では16.04LTSのアイコン表示の方が直感操作ができわかりやすかった感じがします。


Ubuntu18.04LTSシステム設定画面

メモリ

使用状況は起動して少し待ってから「free -m」コマンドで確認すると、システム要件の2GB環境の場合は使用量(used)は1148MB/利用可能(available)は678MBなのでアプリを複数起動するとスワップが発生する可能性があります。快適に使うなら3GBはメモリを搭載した方が良さそうです。16.04LTSでは使用量800MB台だったので約350MBの差がありアップグレードすると快適に動作しなくなる恐れがあります。


Ubuntu18.04LTSメモリー使用量

操作性

2コアCPU+RAM2GB環境ではWindows10よりも軽く感じますがアプリを2-3個起動でスワップが発生するので快適とは言えません。同環境で16.04LTSを使った時にはスワップ発生は気にならなかったのでメモリは3GB以上あった方が良さそうです。

まとめ

パーソナル向けに必要な機能が豊富で、インストールや設定画面なども見やすくてわかりやすいです。また利用者が多く書籍やネット情報が豊富なのでLinux入門者にオススメです。

しかしシステム要件は高く動作が緩慢で、操作性もWindowsと違うなど良い点ばかりではありません。特に他のLinuxディストリビューションと比べてカスタマイズ設定は極端に少なく意図的にユーザー間で差が発生しにくくしているように感じます。みんな同じ環境設定であればトラブル発生の原因が絞り込みやすく解決方法も複雑化しないメリットがありますが、代わりにカスタマイズによる操作性の向上や改善はできないので利用者は与えられた機能の中で操作を強いられるデメリットもあります。(新規にLinuxに触れる人はこの状態を普通と思ってしまえば問題ありませんが、別のLinuxからUbuntuに乗り換えると人は使いにくさを感じると思います)

システム要件が厳しくてインストールできないとかWindows風やMac風の操作方法で使いたいと言う場合は、Ubuntuの高い審査基準をクリアした「Ubuntuフレーバー」と言われる改良品もあります。


Ubuntu flavours
linux/ubuntu/ubuntu_18_04_impressions.txt · 最終更新: 2018/10/02 22:01 (外部編集)