辛口評価:★★☆☆
どのようにしたら付加価値をつけて販売できるのががわかる本。実用的な漫画
本の内容
強引な販売方法で売り上げを伸ばす気の強い女性社員の宮前久美(まえかわくみ)と、マーケティングに詳しい商品企画部次長の与田誠(よだまこと)が主人公。
商品企画に異動してきた宮前久美は販売の経験から自信満々に発言し商品企画を発表するが、毎回マーケティングについて足りない部分を与田誠から指摘される。
冒頭では宮前久美は現場を知らないと与田誠に噛みついていたが、指摘される度にマーケティングの重要性に気が付き成長していく。
私の感想
良かった所
販売現場と商品企画の目線からマーケティングについて比較されているのでとてもわかりやすいです。またマーケティングは複雑で文字や表だけでは理解が難しいのですが漫画により立場や関係性がイメージしやすかったです。
悪かった所
私はマーケティングの素人なので考え違いをしているかもしれませんが、本書の内容は前提として金のある大企業ならではの考え方をしているようなので、一般企業にしか勤めた事のない私にとっては違和感がありました。
例えば「製造志向から市場志向へ」とあるのですが、大企業は「作れば売れる」的な状態にあるのかもしれませんが、現金の少ない一般企業は市場のニーズがあるから製造を開始し市場で売れなくなるから製造を終了するのでそもそも市場志向で製造志向という状態にはなりにくいです。かといって市場志向では出遅れてしまい1番にはなれないので製造志向の一大博打で市場を引き込む必要もあるので、私のマーケティング理論とは真逆のように感じます。
他にも「値引きしない→付加価値で値上げ」や「客の要望に応えない→提案型へ」なども、値上げして売れなければ元も子もなく、提案には相応の勉強が必要となるので金余りの大企業でなければ難しい内容です。
まとめ
直接役立つ勉強にはなりませんでしたが、マーケティングは各社の戦略で答えは1つではないので大企業のマーケティング手法を知る事ができたのは良かったと思います。
本の情報
著者 | 原作 永井孝尚 作画 阿部花次郎 |
出版社 | KADOKAWA |
発売日 | 2012/12/14 |
ページ | 179ページ |
価格d | ¥990 Kindle ¥2,480 単行本 2021/04/25時点 税込み |